長島有里枝&ミヨ・スティーブンス-ガンダーラ

Forever is Composed of Nows

2017年11月21日(火) - 2017年12月22日(金)

ミヨ・スティーブンス-ガンダーラ《Wunderkammer Series- Cactus skeleton》2016、アーカイバルピグメントプリント ©Miyo Stevens-Gandara / MAHO KUBOTA GALLERY
ミヨ・スティーブンス-ガンダーラ《Ice Sheets》embroidery (布に刺繍、リボン)、25cm ©Miyo Stevens-Gandara / MAHO KUBOTA GALLERY
長島有里枝《Backstreet Billiards》1997、写真乳剤、スケートボード ©Yurie Nagashima / MAHO KUBOTA GALLERY

オープニングレセプション 11/21(火)18:00-20:00

KUBOTA GALLERYでは11月21日より 長島有里枝とミヨ・スティーブンス-ガンダーラの二人のアーティストによる展覧会「Forever is Composed of Nows」を開催いたします。

東京都写真美術館で開催中の個展「そしてひとつまみの皮肉と、愛を少々(And a Pinch of Irony with a Hint of Love.)」にて、アーティストとしてのスタートを決定付けた初期の作品群から、今後の飛躍を感じさせる新作までを一挙に展示し、スケールの大きな創作活動への再評価を確実にした長島有里枝。 彼女のアーティストデビューは1993年、20歳の時、若手アーティストを発掘する公募展で重要な賞を受賞したことがきっかけでした。 翌年パルコギャラリーでアメリカのアーティスト、キャサリン・オピーと2人展を開催した長島は武蔵野美術大学卒業後まもなく渡米し、カリフォルニアのCalArts (カルフォルニア芸術大学) の修士課程にて学ぶこととなります。長島がCalArtsでの2年目に入った1998年にミヨ・スティーブンス-ガンダーラと長島は大学の講評会の場で初めて出会いました。すぐお互いに惹かれるものを感じた二人は、以来20年近くに渡って互いにアートに関わる友人同士として交流を深めてゆくこととなります。

本展のアイディアはそんな二人の閃きからスタートしました。
20代のある時期をカリフォルニアで過ごし、互いにライオット・ガール・ムーヴメントに多分に影響を受けた二人は、その後アメリカと日本という異なる場所を拠点としながらそれぞれにアート表現の可能性に挑み続けてきました。初期の頃から家族に象徴される、自己と他者との関係性に目を向け、同時に表現者としての女性の問題に着目してきた長島が次第にその興味を「女性のライフコース」に向けていく一方、ミヨはロサンジェルスのリオホンド大学で教鞭をとりながら、フェミニズムやアイデンティティ、そして環境破壊の問題を主なテーマにして制作を続けています。

今回の展覧会では二人の創作上の起点を感じさせる作品と、現在およびこれからの表現上の可能性を指し示す作品を展示いたします。

長島の初期作品としては、渡米中の1997年に制作したスケートボードの作品を展示します。スケートボードに乳剤を塗布し、直接写真を焼き付けたミクストメディアの作品5点が展示される予定です。あわせて新作として、ここ数年のうち、アメリカの各地でカメラにおさめた植物の写真を初めて発表いたします。

ミヨは2016年より取り組んでいる「Wunderkammer (脅異の部屋)」の写真シリーズを日本では初めて発表するほか、自身の幼年期と密接に結びつくインディアナ州やケンタッキー州の風景を収めた「The Wilderness of Childhood (幼年期の荒野)」のシリーズから印象的な1点の写真作品を展示いたします。

あわせて写真作品以外に、「In Mourning(喪に服して)」と題された刺繍によるドローイングの作品も発表いたします。

いずれの作品もそれぞれのアーティストの毎日の洞察や思索の積み重ねである一方で彼女たちが生きてきたこの20数年の世界の移り変わりの激しさや様々な課題を多分に映し出しているように見えます。近年の二人の作品に共通することとして、加速する世の中の激流から距離をとり、独立した精神の場に自らを置き、けして状況に押し流されることなくじっくりと時間をかけて自らの表現方法と向きあう真摯な制作手法をとっていることが感じられます。なお、展覧会のタイトル「Forever is Composed of Nows」は19世紀のアメリカの詩人、エミリー・ディキンソンの作品から引用されています。